Art is popcorn for the brain.

フィンランド滞在中、アーティストと交流する機会がかなりあるのですが、最近特にじっくりとお話を聞くことも増えてきたので、その所感。

 

“制作スタイルについて”

作る側としても鑑賞する側としても、みなさん全くメディアに捉われない印象です。「ペインターで版画家で写真家で彫刻家でインスタレーション作家だよ!」ってな自己紹介がデフォです。少なくとも一つのスタイルのみという人には未だに出会ったことがありません。
日本で展示していると、自分の作品の性質上「デジタルかあ…」みたいな反応があったりするのですが(特に平面)、こっちでは全くそんなことは無いです。
創る可能性を広げようとすることは、同時に受け入れる器も広がる、そういう土壌が自然と培われているみたいです。

 

“アートへの関心”

滞在しているトゥルクは綺麗な景観で、かといって観光地ほど華美でもなく、ほどよく商業施設があり居住地がありといったローカルな場所です。むしろ日本の地方都市の方が込み入ってるぐらい。だけど街中にはギャラリーがいくつも点在し、街の人々も当然のようにアートを鑑賞します(ここ重要)。
前述の内容と通じる部分でもありますが、発信する側と受け取る側の双方の懐が大きく、多様性を尊重できるのだと思います。
ポリティカルな作品も多く、一概には言えませんが日本ではなかなか理解が難しいテーマであるなと感じました(是非を問うのとはまた別で)。それらに共感できるかどうかというのは、国の成り立ちや民族性によるところが大きいと思います。
だからこそ、日本という島国でこそ発展していけるものも必ずあると再認識。

 

“お金の話”

ここまで聞くと「やっぱりアートは海外や!」ってなるんですが、”隣の芝は青く見える”という現実もあります。都市にもよるそうですが、ヘルシンキのコマーシャルギャラリーなんかだとコミッションは70%とかだそうで、貸しもあるそうですが、2週間で2000ユーロぐらいだったかな(うろ覚え)。街中のコマーシャルギャラリーでの展示は50〜60代以降のベテラン作家がほとんどで、狭き門であることは同じでした。
ただ、200号以上の作品がコンスタントに売れているあたり、市場規模の違いを感じるところではあります。美術館での展示や公共施設での展示を目指すという道もあり、コンペが積極的に行われているそうです。

 

という所感を通して自分が思うところは、”一つの土俵に縛られる必要は無い”ということ。物事を規制したり流行だけを取り入れたりという安直な流れを推進すればするほど、かえって多様性が無くなり、あらゆるものが単一色に染まって退屈なものになってしまう。
ので、自身の活動ももっともっと広げていけば、むしろ受け入れてくれる人の牌が増えていくんじゃ無いかなと。